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1991年に川崎市宮前区で開業した「さとう歯科医院」には、数多くのインプラント治療を行ってきた実績があります。1995年~2020年にかけてインプラント治療は大きく進歩しました。現在世界で行われているインプラント治療の中で、当院が選択している安全確実な治療法をご紹介します。
インプラント治療とは?
インプラント治療とは、歯槽骨(顎の骨)に人工歯根を埋め込み、その上から人工歯を装着する最先端の治療技術です。機能的にも審美的にも優れたインプラントは「第2の永久歯」と呼ばれるほどです。
人工歯根はチタンという、骨と強く結合する性質を持った素材が使用されています。そのため、歯槽骨と人工歯が強く結合し、自分自身の歯と同じようにしっかりと力を入れて噛むことができるようになります。
メリットとしては、入れ歯と違い着脱する必要がなく、食事のたびに洗う面倒がありません。また、人前で話をする際も入れ歯の留め金が見えたり外れたりすることがなく、自然に会話を楽しむことができるのです。さらに、固いものでも不自由なく噛めるようになるので食事の喜びを大いに感じることができます。
抜歯後2ヶ月で行うインプラント治療
従来のインプラント治療は、抜歯してから骨が固まるまで十分な治癒を待ってからインプラントを埋め込む「抜歯後待時埋入」が一般的でした。しかし、現在ではいくつか選択肢があります。
抜歯後待時埋入 | 抜歯から6ヶ月以上経過後に骨が完全治癒してからインプラントを埋入する方法 |
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抜歯即時埋入 | 抜歯直後にインプラントを埋め込む方法 |
早期埋入 | 抜歯から4~8週後に軟組織が治癒するのを待ってインプラントを埋入する方法 |
インプラントは、骨に固定できて初めて咬める歯になります。抜歯から時間が経ちすぎると、顎の骨(歯槽骨)が痩せて(吸収して)インプラントを埋め込む位置が制限されてしまうことが良くあります。当院では、抜歯後のさまざまな状態を考慮して、特に軟組織が回復している状態の抜歯後2ヶ月(8週~9週)にインプラントを埋め込む「早期埋入」を採用しています。
早期埋入は抜歯後早期(8~9週)にインプラントを埋入するため、インプラント埋入部位の骨があまり痩せていない時期になります。そのため、インプラント周囲に骨の増生がしやすく安全かつ確実に理想的なインプラント埋入をすることができます。当院では、10年以上にわたり早期埋入を続けていますが、現在に至るまで非常に良い結果が得られています。
インプラント治療は抜歯後の骨増生と
歯肉の強化にこだわる
インプラント治療は、歯が欠損した部分の顎の骨にインプラントを埋め込んで固定する治療方法です。安定した状態でインプラントを維持させるためには、理想的な状態で埋入されなければなりません。
また、埋め込んだインプラントを、長期間にわたり健康な状態で維持させるためには、インプラント周囲にしっかりとした骨と丈夫な歯肉を作ることがとても重要です。天然歯においても丈夫な歯肉は、歯周病を始めとする、さまざまなトラブルを予防することにつながります。
当院のインプラント治療では、インプラントの土台となる顎の骨を増生しインプラント周囲の歯肉を強化することで、安全かつ確実なインプラント治療をご提供しています。
「歯を失ってしまった方」「他院で入れたインプラントが安定しない方」「骨が足りなくてインプラント治療ができないと言われた方」などは、当院までご相談ください。
抜群の安定度を誇る
BIOHORIZONS社製インプラント
従来型のインプラントは、補綴物装着後に構造上の問題からインプラント周囲の歯槽骨が必ず1~2mm程度吸収が起こるため、それを予測して埋入しなくてはなりませんでした。
そこで当院では、特殊加工(レーザーロック加工)によってインプラント周囲の骨吸収が最小限に抑制できる「BIOHORIZONS社製インプラント」を採用しています。
BIOHORIZONS社製インプラントの
特徴
骨吸収を抑制
インプラント体のネック部分に、骨吸収を抑制して歯周組織としっかり付着するための「レーザーロック加工」が採用されています。この加工によって歯周組織が安定し、インプラントがしっかりと固定されるため、安定した歯周の状態が維持できます。
強力な維持力
インプラント体と上部構造を結合させるパーツには、NASAのスペースシャトルにも採用されている「スパイラルロック」というシステムを導入。緩みを防止してしっかりと維持できます。
当院で使用しているインプラントの詳細は、BIOHORIZONS社の公式HPをご覧ください。
治療の流れ
インプラント治療の流れをご説明します。
Step1:カウンセリング
まず患者様の症状を確認して、その症状によるお悩みや治療へのご要望などを伺います。同時にインプラント治療の概要やメリット・デメリットをご説明します。
Step2:精密検査
レントゲンなどによる詳細な検査を行い、綿密な治療計画のもとで治療を開始します。
Step3:一次手術(インプラント埋入)
局部麻酔を行い、歯槽骨(顎の骨)にインプラントを埋め込みます。
Step4:治療期間
インプラントと歯槽骨との結合が安定するまで待ちます(3~6ヶ月ほど)。この間は、仮歯を使っていただきます。
Step5:二次手術(人工歯の装着)
インプラントと歯槽骨が完全に結合したら、アバットメント(インプラントと人工歯の連結部分)を取り付け、その上から人工歯を装着します。ここでインプラント治療は完了です。
Step6:定期検診・メインテナンス
インプラント装着後は、インプラントを長持ちさせるためにご自宅でのケアはもちろん定期検診を受診していただきます。
インプラント治療における
リスクおよび副作用
当院で使用するインプラントは、チタンを主成分とする金属のため、チタンに対するアレルギーが疑われる場合は適応できません。また、下顎骨には下歯槽神経という太い神経が走行しているため、下歯槽神経を傷つけてしまうと周辺部位の知覚麻痺を起こす可能性があります。
当院ではさまざまなリスクに対しCTやX線装置により十分な診査診断を行い、完全個室のオペ室にて施術を行っておりますのでどうぞ安心してご相談ください。
インプラント治療のための骨再生療法
インプラント治療を行う際、患者様によっては歯槽骨が薄いため治療が困難な場合があります。このような場合には、体の別の骨を移植することでインプラント治療を行えるようにします。以下ではその方法をご紹介します。
サイナスリフト
頬の骨の中は大きな空洞になっていて、そこを上顎洞(サイナス)と言います。サイナスリフトは上顎の骨が薄い場合に骨の厚みを増すために行われる治療です。主に上顎洞と上顎との距離が狭く、ソケットリフトができない場合に採用されます。
上顎洞を覆う粘膜を持ち上げて、上顎の骨との間に隙間を作ります。その隙間に自分の骨か、骨の元になる物質を入れて、骨ができあがるのを待ちます。上顎の骨の厚みがある程度あればインプラント手術と同時に行いますが、骨が薄い場合には先行してサイナスリフトを行い、半年ほど経過して骨の厚みが増してからインプラント手術を行います。
ソケットリフト
ソケットリフトとは、上顎の骨が足りない場合に行われる治療です。歯が抜けた上顎の穴から骨の元になる物質を入れて、少しずつ上顎洞を覆う粘膜を押し上げていきます。押し上げられた粘膜と、その間に詰まった骨の元になる物質の分だけ骨の厚みを増すことができるのです。
GBR
インプラントを埋め込むのに十分な骨の厚みがない場合に用いられる治療法です。骨が不足している部分に膜を用いて骨を作るスペースを用意し、その中に骨の元になる物質を詰めて骨の再生を促します。通常は、インプラント埋入手術前に行うか、またはインプラント手術と同時に行われます。
安全確実なインプラント治療を
行うために早期診断が大切
歯の根が折れてしまうことを「歯根破折」と言います。食いしばりや就寝中の歯ぎしりなどで、経年的に歯根に大きなストレスがかかることで引き起こされます。交通事故などの外傷で歯根破折が起こるのは当然のことですが、注意すべきは過去に神経を取り除いた歯が経年的に劣化して破折を起こす場合があるということです。神経を取り除いた歯を破折から守り長持ちさせるには、歯の中の治療(根管治療)を適切に行い、精度の高い被せ物(補綴物)による治療が不可欠です。さらに、夜間のストレスを予防するためにはナイトガードの装着をお勧めしています。
しかし、予期せぬことで歯根破折を起こしてしまった場合、放置すると歯根の周りの骨が重度に吸収してしまうことがあります。当院では、いち早く歯根破折に気づいて適切な処置を行えるように、メインテナンス時に注意深く診査しています。
歯根破折は、歯を失う原因(2016年の厚労省第歯科疾患実態調査より)の第3位です(1位は歯周病)。神経のない歯は、10年以上経過すると少しずつ歯根破折のリスクが大きくなります。また、破折初期段階から自覚症状が無いまま破折が進行することが多く、破折箇所から急激に細菌が侵入することもあり、歯槽骨が大きく吸収するケースも珍しくありません。
当院では、溶けてしまった顎の骨を増生する治療(GBR)にも対応していますが、何よりも可能な限り患者様の負担の少ないインプラント治療が一番だと考えています。
長期症例紹介
抜歯後早期埋入
治療前
歯根破折に伴う細菌感染を起こしたことで歯肉は発赤腫脹していました。破折後間もないためレントゲン像には異常を認められませんが、歯周ポケットが急に深くなり急性炎症を起こしていたため早期に診断することができました。
下顎第一大臼歯部 歯根破折時
抜歯後2ヶ月のインプラント手術時の状態です。抜歯部位は、治癒途中のため凹凸がありますが、厚みのある歯肉に覆われ、インプラント手術時には十分な軟組織に回復しています。
同日の術前とインプラント埋入後のレントゲン写真です。早期埋入になりますが、理想的に埋入されています。
治療後
抜歯からおよそ10ヶ月でインプラント治療による咬合が回復されました。補綴物(被せ物)は、セラミックを装着しています。抜歯後2ヶ月の写真と比較して、補綴物周囲の歯肉は歯周外科処置によりブラッシングしやすい厚みのある歯肉に改善されています。レントゲン像からはインプラント周囲の歯槽骨が平坦で、全く吸収が無い理想的な骨の状態が確認できます。
治療後7年
治療終了後7年経過しますが、インプラント体と周囲歯肉は良好に維持されています。このことからも、ブラッシングしやすい環境を整備することが非常に大切であることが分かります。BIOHORIZON‘S社製特許であるレーザーロック加工により、さらに、天然歯に近いインプラント周囲の歯周環境が獲得できたことも大きなメリットだと考えます。
症例タイトル | 抜歯後2ヶ月 早期埋入 |
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患者様のお悩み | 下顎左側違和感 |
治療内容 | 抜歯・インプラント・骨造成(GBR) |
年齢 | 50代 |
性別 | 女性 |
治療期間 | 10ヶ月 |
治療費 | 税込 ¥550,000~660,000 (税別 ¥500,000~600,000) |
治療で得られるメリット | 隣接する歯を傷つけません。天然歯に近い咬合回復ができます。 |
治療する際に起こる リスク・副作用 |
術後に1週間程度腫れる場合があります。 |
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